その症状、ペットロスかも。ペットロスの特徴と克服法を解説

その症状、ペットロスかも。ペットロスの特徴と克服法を解説

 

ペットちゃんの死。

命あるものいずれは……と理解していても、いざペットちゃんが旅立つと心に大きなダメージを負いますよね。

 

大事なペットちゃんが旅立ったら、誰でも悲しいものです。

しかし悲しみの程度が深かったり、長い間立ち直れなかったりすると、ペットロスへと深刻化しかねないのでご注意ください。

 

ペットロスは精神的な面だけではなく、体に影響を及ぼすこともあります。

ペットロスの特徴や克服法を紹介するので、ご自身の状況と照らし合わせながらぜひ参考にしてください。

 

ペットロスが引き起こす症状

 

一般的に知られているペットロスの症状は、「悲しくて立ち直れない」ということではないでしょうか。

 

悲しみがペットロスの引き金になることは確かですが、ペットロスの症状はそれだけではありません。

人によって程度の差はありますが、

・悲しみ

・怒り

・罪悪感

・喪失感

・否認

・疲労感

・抑うつ感

・情緒不安定

・不安感

・孤独感

・閉塞感

・虚無感

……などが代表的です。

他にも、「もっと良い治療法があったのでは?」など獣医を責めるケースも少なくありません。

 

また身体的な症状としてあらわれることも多く、

・息苦しさ

・食欲不振

・めまい

・頭痛

・腹痛

・拒食

・過食

・不眠

・眠りが浅い

……をはじめ、「亡くなったペットちゃんの鳴き声が聞こえた!」というように幻覚・幻聴を疑うケースもあります。

 

なぜペットロスになるのか?

 

心と体にさまざまな影響をもたらす、ペットロス。

直面した死に悲しさを覚えるのは誰もが同じですが、ペットロスへと重症化してしまうと、なかなか浮上しにくくなってしまいます。

 

 

ペットロスになる原因は主に3つあるといわれています。

「飼い主自身に原因がある場合」「周囲に問題がある場合」「死のタイミングの問題」のそれぞれについて、詳しく見ていきましょう。

 

飼い主自身に原因がある場合

 

ペットちゃんが何歳でも、寿命でも病気でも、いずれは死がやってきます。

しかし、そう簡単に割り切れるものではありませんよね。

 

「私のせいで」とご自身を責める飼い主さんは珍しくありません。確かに、「あの子が具合が悪いときにすぐ察知できなかったから」「もっと栄養のある良いフードを食べさせていたら何か違ったかも」など、“たら・れば”を上げればキリがないでしょう。

しかし、“たら・れば”に固執すると、自分で自分の首を絞めることになりかねません。

 

どのような別れの形であれ、後悔や反省はつきものです。ペットちゃんへの愛情が深いほど、それは避けられないことでしょう。

後悔や反省は、成功へのヒントに変換してください。「次のペットを飼うときの教訓ができた」ととらえれば、モヤモヤした感情は建設的な方向で昇華していくはずです。

また、今の気持ちを誰かに話すと、気持ちが楽になることが多いですよ。

 

周囲に問題がある場合

 

家族の一員としてペットちゃんを飼っていた場合、家族間での悲しみの度合いが異なることがあります。

同じ家族であっても、数日で回復する人もいれば、何か月でも引きずる人もいるのです。

ペットロスになりかけている相手に対して、「いいかげんに泣きやみなよ」「いつまで落ち込んでいるの?」など、今感じている悲しみを否定されるような言葉を投げかけられると、「誰も自分の気持ちをわかってくれない」とペットロスが悪化するケースが……。

 

精神的な支えがないと、感情を吐き出す機会を失ってしまいます。

家族間での温度差を感じているなら、同僚やSNSの友人などペットを亡くした経験のある方に話を聞いてもらうことをおすすめします。

 

死のタイミングの問題

 

死は、いつどのようなタイミングで訪れるかわかりません。

天寿をまっとうするケースもあれば、病気や事故で急死することもあるでしょう。

 

そのような場合、「あのとき自分が公園に連れて行ったから」「もっと体調を気にかけてあげていれば」など、自責の念が波のように押し寄せるもの……。天寿をまっとうしたケースでも、仕事のトラブルや家庭内のいざこざなど辛い時期と重なることで、ペットロスを発症することもあります。

 

どのようなタイミングであれ、飼い主さんの努力やケアだけでは避けられないことがほとんどです。あまり思いつめず、今までにたっぷり愛情をかけてきたことだけに目を向けましょう。天国にいるペットちゃんが、自分を責めている飼い主さんを見て「そんなこと思っていないのに」と悲しんでしまうかもしれませんよ……。

 

 

ペットロスを乗り越えるための方法6つ

 

ペットロスをそのままにしていると、日常生活に支障が及んでしまいます。

「ペットロスかも」と自覚したら、できるだけ早く対処しましょう。

 

ペットちゃんが愛したのは、笑顔の飼い主さんです。

天国のあの子が心配しないように、ゆっくりとペットロスを克服していきましょう。

 

経験者と悲しみを共有する

 

辛いことや悩みがあるとき、誰かに話すことで気持ちが楽になった経験はありませんか?

ペットちゃんを亡くした経験のある方は、きっとあなたの気持ちをわかってくれるはずです。

 

悲しみを共有することで、少しずつ前を向けるでしょう。

 

 

 

 

きちんとお別れする

 

火葬など、ペットちゃんときちんとお別れすることは、ペットちゃんの死を理解することにつながります。現実から目を背けたくなる気持ちはわかりますが、火葬を通して、次第に心の整理がつくのではないでしょうか。

 

ペットちゃんのお骨は、お引き取りいただけます。位牌をつくって周りにお飾りを供えてあげたり、お骨のかけらをカプセルに入れて身につけたりすれば、側にいなくてもいつも一緒の気持ちでいられますよ。

 

遺品を整理する

 

家の中に残る、ペットちゃんと過ごした日々。

家の中を生前のまま残している方は珍しくありません。

 

名残惜しいですが、遺品を整理することは心を整理することにもつながります。

気持ちに区切りをつけるためにも、形見にしたいものだけ保管して、後は片付けるのが望ましいでしょう。

 

思い出を日記などにつづる

 

自分の思いを吐き出すことも、心の整理につながります。

ペットちゃんへの思いを、日記や手紙につづってください。

ありのままのあなたの気持ちをあの子に届けましょう。きっと、お空から「ありがとう」の返事が返ってきますよ。

 

お墓参り

 

ペットちゃんのお墓が決まったら、お墓参りに行きましょう。

お墓という普段慣れない場所に行くことで、「あの子は本当に亡くなったんだ」と現実を直視できるようになるはずです。

 

ペットちゃんが好きだったものをお供えすれば、天国でうれしそうに尻尾を振ってくれるでしょう。

 

 

 

 

まとめ

 

ペットちゃんとの別れは、飼い主さんの心に大きなダメージを及ぼします。

時には、早めに悲しみを克服した家族に対して温度差を感じることもあるでしょう。

 

ペットロスにならないためには、あるいは重症化しないためには、早めに対処することが大切です。誰かに話を聞いてもらったり、きちんとお別れを済ませたりして、心にケジメをつけていきましょう。

 

ペットちゃんは飼い主さんの笑顔が大好きです。天国に行っても、いつも飼い主さんを見ています。

ところが、飼い主さんがペットロスで苦しんでいたらどうでしょう。心配で「次の場所」へ向かえず、その場から動けなくなってしまいます……。

 

ペットロスの症状は人によって異なりますが、まずはご自身が「ペットロスかも」と自覚することから始まります。1日2日で克服できないかもしれませんが、今日より明日、明日より明後日、という気持ちで、ゆっくりと一歩ずつ歩んでいきましょう。

メモリーズコラム