ペットちゃんと飼い主さん、運命的な出会いのエピソード6選

ペットちゃんと飼い主さん、運命的な出会いのエピソード6選

 

ペットと人間は不思議な絆で結ばれています。

偶然の出会いのように見えても、実は大きな力によって引き寄せられた“必然”かもしれませんよ。

 

私はペット火葬業を営む中で、たくさんの飼い主さんと関わってきました。

ワンちゃんでも猫ちゃんでも、ハムスターでもインコでも、ペットちゃんごとに特別なエピソードがあるものだと毎日つくづく感じています。

 

今回は、“運命的なエピソード”を中心にご紹介します。

「うちと似ている」「うちのペットの話も聞いて」など、あなたのペットちゃんのお話もぜひお聞かせくださいね。

 

 

売れ残りの子を引き取ったら……

 

ペットちゃんとの出会いは、ブリーダーさんの犬舎。

本当はトイプードルを探しに行ったのですが、ブリーダーさんがたまたま紹介してくれたのが、目の離れたペキニーズだったそうです。

 

ブリーダーさんは「この子は目が離れているうえ、普通よりも目が飛び出ている。売り物にはならないだろう」と言います。

その子を実際に見てみると、とても愛嬌のある顔。確かに一般的なペキニーズとは少しだけ違うように見えますが、ご家族は「それもこの子の個性ですよ。とてもかわいい」と気に入ったそうです。

 

抱っこしようと近づくと、足元に寄ってきて、そっと頬をくっつけてきました。

健気な姿を見て、「この子を連れて帰ろう」とそのままお迎えしたそうです。

 

お迎えから半年も経つころには、目の違和感はなくなり、普通のペキニーズと変わらない外観に。「私たちに気づいてもらえるように、わざと目でアピールしていたのかもね」と、家族の間で話しているそうです。

 

 

誕生日に偶然……

 

黒柴を亡くして1年半。

ペットロスから回復するべく、家族でよくペットショップに行っていたそうです。

家族の意見は「次もまた黒柴がいい」。しかし休みのたびに見に行くものの、黒柴とは出会えないまま月日だけが流れていきました。

 

そんなある日、事務職の奥様は、仕事中にホームセンターでの買い出しを頼まれたそうです。用事を済ませて何気なくペットコーナーに立ち寄ると、そこには黒柴の子が!

 

すぐに家族へ連絡して、仕事を終えた後に一緒に見に行きました。もちろんそのまま家族の一員に。待ちに待った出会いでした。

 

実はこの日は奥様の誕生日。車のナンバーにも誕生日の数字をつけていたため、お迎えした日は「誕生日」「車のナンバー」と同じという結果に。「出会うべくして出会ったんだね」と家族全員が口をそろえたそうです。

 

 

保護施設に支援物資を届けに行ったら……

 

ブリーダー放棄による殺処分寸前。

愛犬との出会いは、里親を探すための保護施設だったそうです。

 

先住犬が亡くなり、ペットフードやシーツなどしばらくそのままにしていたのですが、気持ちの整理がついてきたため「そろそろ処分しなければ」と腰を上げました。

せっかくなら、燃えるゴミに出すのではなくて、他のペットちゃんたちに役立ててもらいたい……そんな思いで保護施設へ向かいました。

 

施設に入ると一匹のワンちゃんが寄って来ました。

尻尾を振って、うれしそうな表情を見せて、まるで昔からの親友かのように……。

 

もうペットは飼わない。そう決めたから支援物資を渡しに行ったのに、帰宅してもその子の姿が目に焼き付いて離れません。

「来週の休みに、もう一度施設へ行こう。まだその子がいるようなら引き取ろう」

そう決意するまで、そう時間はかかりませんでした。

 

そして、ついにその時が。

ペットショップでも人気のある犬種なので、もう誰かに引き取られてしまったかもと不安な思いもあったそうです。

しかし実際に施設に入ってみると……いた!

「待っていたよ」とばかりに、こちらを見ながらうれしそうに尻尾を振っています。

 

「期待半分、あきらめ半分でした。でも、それでも会えたのだから、やっぱり運命だと思っています」

 

現在、その子は6歳。生後間もない赤ちゃんの良き遊び相手になってくれているそうです。

 

 

生まれ変わりかも……

 

お客様とご実家で、姉妹関係にある猫ちゃんをそれぞれ飼育していたそうです。

 

あるとき、お客様が飼っていた猫ちゃんは、交通事故で虹の橋を渡ってしまいます……。

お客様は、「あまりにも突然のことで、状況が理解できず、涙も出ませんでした」と言います。ただ、苦しくて苦しくて、もうペットは飼わないということだけは強く心に決めたそうです。

 

しかし半年後、思わぬニュースが飛び込んできます。

どうやら、ご実家で飼っている姉妹猫が妊娠したようなのです。

 

出産したのは3匹。そのうち1匹は、亡くなった猫ちゃんにそっくりの子でした。

このとき「ああ、あの子が生まれ変わって会いに来てくれたんだ」と、確信にも似た直感があったといいます。

 

その子を引き取って3年。

今でもふとした瞬間に、亡くなった子の面影を感じるときがあるそうです。

 

 

知らずにお迎えした子は……

 

愛猫を癌で亡くして半年。

いくら泣いても涙が止まらず、這い上がる方法もわからないまま、月日だけが過ぎていったそうです。

 

しかしある日、インターネットのブリーダーサイトでたまたま一匹の猫ちゃんを見つけました。

その子は、亡くなった子と同じ種類。ご主人にも写真を見せたら、やはり引かれるものがあったそうです。

 

居ても立ってもいられなくなり、すぐにブリーダーへ連絡。直に会ってやはり「この子だ」と感じて、そのままお迎えしました。

 

家族として暮らし始めて半年。ふとしたことから、先代猫ちゃんの祖父と、新しい猫ちゃんの曽祖父が同じということが判明! つまり、先代猫ちゃんと新しい猫ちゃんは血がつながっていたのです。

 

きっと、毎日泣いている飼い主さんを心配して、先代猫がプレゼントしてくれたのかもしれませんね。

 

 

今来ても出会えない、もう少しだけ待って……

 

小学生の娘さんがどうしてもハムスターを飼育したいらしく、今度の休日にペットショップに見に行こうと約束していました。

 

しかし約束の日、なぜか娘さんは行く気をなくしてしまったそうです。

 

アニメの影響もあり、幼稚園のころから「ハムスターを飼いたい!」と言い続けていて、10歳の誕生日にお祝いとしてようやくお迎えする予定だったのに、なぜ……?

 

特に予定があるわけでもないのに、具合が悪いわけでもないのに、なぜか当日になって「今日はいいや」。理由はよくわかりませんでしたが、仕方がないので翌週に行くことにしたそうです。

 

翌週、ペットショップを見てみると、たくさんのハムスターの中からビビッと来る子が。「触ってもいいですか」と店員さんに話しかけると、「もちろんです。この子、3日前に来たばかりなんですよ」と教えてくれたそうです。

 

3日前。

1週間前に行っていたら、絶対に出会えなかった。

いつもは素直な娘さんが突然心変わりしたのは、もしかしたらこの子が「まだ来ちゃダメ、今来ても出会えないの」と娘さんにアピールしていたのかも?

 

お迎えしたハムスターは人懐っこく、娘さんの手からごはんを食べるのが大好き。今は家族のアイドルとして幸せに暮らしているそうです。

 

 

 

まとめ

 

ペットちゃんと飼い主さんの間にある、たくさんのエピソード。

特に「出会い」のエピソードは運命的なものが多く、心と心のつながりに目頭が熱くなるものばかり……。

 

あなたとペットちゃんは、どのように出会いましたか?

出会いは、人だけでなく、ペットちゃんにとっても大きな分岐点。

「あなたに出会えてよかった」

お互いが心からそう思えたら、これほど幸せなことはありませんね。

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